ネット予約を入れたのに
使われない。6つの原因
この状態はよく起きます。そして原因のほとんどは、システムの性能ではなく導線の置き場所と設定にあります。 この記事では、順番に確認できる形で6つの原因を並べました。 ほとんどは追加費用なしで直せます。 まだ導入するか決めていない段階の方は、 予約が電話のみだと何が起きる?のほうが先です。
原因① 地図に予約リンクが無い
いちばん多い原因です。患者さんは院を探すとき、ホームページより先に地図を見ます。 地図のプロフィールに電話番号しか出ていなければ、そこで電話をかけて終わります。 ネット予約が存在することに気づかれていません。
Googleビジネスプロフィールには予約リンクを無料で置けます。 公式ヘルプによると、予約のような取引タイプのリンクはカテゴリごとに最大10個まで追加できます。
スマホで自院の名前を検索して、患者さんに見えている画面をそのまま見てください。 「予約」のボタンが出ていなければ、この原因です。 ボタンの置き方はGoogleビジネスプロフィール完全ガイドにまとめています。
原因② 予約ボタンが、電話番号より目立っていない
ホームページの上のほうに大きな電話番号があり、予約ボタンは下のほうにひとつだけ。 この配置だと、電話が選ばれます。患者さんは迷ったら目に入ったほうを押すからです。
直し方は単純です。スマホで開いたときに、指を動かさずに見える範囲に予約ボタンを置く。 そしてページの終わりにもう一度置く。読み終えて「行ってみようか」と思った瞬間に、 そこに出口がある状態にします。
電話番号を消す必要はありません。並べて置いて構いません。 問題は「電話しか見えない」ことであって、電話があること自体ではありません。
原因③ 空き枠が、そもそも出ていない
これは気づきにくい原因です。患者さんが予約画面まで来たのに、選べる枠が無い。 「×」ばかりが並んでいれば、そこで離脱します。しかもこちらには何も残りません。
設定を一つずつ見てください。よくあるのは次の5つです。
| 設定 | 起きること |
|---|---|
| 受付の締切時間が長すぎる | 「予約は3日前まで」にしていると、思い立った人が予約できません |
| 当日予約を止めている | 整骨院は「今日行きたい」が多い業種です。ここを閉じると相当量が落ちます |
| 営業時間の登録漏れ | 土曜や祝日の設定が抜けていて、実際は開いているのに枠が出ていない |
| 同時に受けられる数が1になっている | ベッドが2台あるのに1人分しか枠が出ず、実際より満席に見える |
| メニューの所要時間が長すぎる | 1枠90分で登録していると、枠の数自体が少なくなります |
自分のスマホで、患者さんとして予約画面を開いてください。管理画面からではなく、公開URLからです。 今週と来週の空きがどう見えているかを、目で確かめるのがいちばん早い方法です。 テスト予約を1件入れて、確認メールが届くところまで通してみてください。
原因④ 会員登録を求めている
予約する前にアカウントを作らせる設計になっていると、初めての人はここで止まります。 腰が痛くて院を探している人に、パスワードを考えてもらう場面をつくることになるからです。
初回は登録なしで予約できるか。ここは契約前に確認したい点ですが、 すでに導入済みなら設定で変えられる場合があります。管理画面の予約設定を確認してください。 2回目以降は施術後にその場で次回を決めれば、そもそも予約画面を使いません。
原因⑤ スマホで崩れている、または重い
患者さんはほぼスマホで見ています。パソコンで確認して満足していると、ここを見落とします。
Googleは公式ドキュメントで 「Google のインデックス登録とランキングでは、スマートフォン エージェントでクロールしたモバイル版のサイト コンテンツを使用します。」 と説明しています。同じページには、モバイル版を用意することは 「コンテンツを Google の検索結果に表示させるための要件ではありませんが、非常に強く推奨されています。」 とも書かれています。スマホで崩れているサイトは、患者さんにも検索エンジンにも不利です。
- 横スクロールが発生していないか(表や長いURLが原因になりやすい)
- 予約ボタンが指で押せる大きさか
- ホームページから予約画面に移ったとき、デザインが急に変わって不安にならないか
- 写真が重すぎて表示に時間がかかっていないか
原因⑥ 院内で案内していない
いちばん見落とされるのがここです。ネット予約は新規の人だけのものではありません。 すでに通っている患者さんに知られていないと、電話は減りません。
- 受付にQRコードを置く
- 会計時に「次回はスマホからも取れます」と一言添える
- 院の名刺や次回予約カードにURLを入れる
- LINEを使っているなら、リッチメニューに予約ボタンを置く
電話が減ると、施術中に手が止まる回数が減ります。 ネット予約の効果がいちばん分かりやすく出るのは、実は新規ではなくこちらです。
「使われない」が正解のこともあります
ここは正直に書いておきます。直しても使われない院はあります。そして、それは失敗ではありません。
総務省の令和7年版 情報通信白書(2024年の調査)によると、 インターネット利用率は13歳から69歳までは9割を超えていますが、70歳以上で低下します。 患者さんの大半が高齢の院では、電話が主導線であることに合理性があります。 その場合でも、受付時間外に見つけた人の受け皿としてネット予約を残しておく意味はあります。 「全員に使ってもらう」ではなく「電話できない人の分だけ拾う」と考えると、評価が変わります。
「ネット予約の比率は◯%が目安」といった数字を見かけることがありますが、 この記事では確認の取れない相場は書きません。 適正な比率は、院の客層・立地・営業時間でまったく違います。 見るべきは他院の平均ではなく、自院の先月と今月の差です。
直す順番
全部を一度にやる必要はありません。効果が出るのが早い順に並べます。
| 順番 | やること | 費用 |
|---|---|---|
| 1 | Googleビジネスプロフィールに予約リンクを置く | 無料 |
| 2 | スマホで自分の予約画面を開き、空き枠が出ているか確認する | 無料 |
| 3 | 当日予約と受付締切の設定を見直す | 無料 |
| 4 | 受付にQRコード、会計時に一言 | ほぼ無料 |
| 5 | 予約ボタンをスマホの最初の画面に出す | サイトの修正が必要 |
| 6 | 会員登録を必須から外す | 設定またはサービスの見直し |
1回直したら、少なくとも1ヶ月は数えてから判断してください。 週単位で見ると、天気や連休で簡単に上下します。 ホームページ側の集客そのものが動いていない場合は、 ホームページで集客できない4つの理由のほうに原因があるかもしれません。
まとめ
- 使われない原因のほとんどはシステムの性能ではなく、導線と設定
- 最優先はGoogleビジネスプロフィールへの予約リンク。無料で、患者さんが最初に見る場所です
- 空き枠が出ているかを、公開URLから自分の目で確認する
- 当日予約と受付締切を止めていないか。整骨院は「今日行きたい」が多い業種です
- 会員登録の必須は、初回の離脱になります
- スマホで崩れていないか。Googleもモバイル版を見てインデックスしています
- 既存の患者さんへの案内を忘れない。電話が減ると施術中の手が止まらなくなります
- 高齢層中心の院では、使われないことに合理性があります(令和7年版 情報通信白書)
ホームページと予約画面を、同じ流れでつくります
「カヨクル」は、からだケア業界に特化したホームページと予約サイトのテンプレートです。ホームページから予約画面へ移ったときに雰囲気が変わらないよう、同じ設計でつくります。当日予約の可否・受付を止める時間・ベッド数・スタッフ指名は、管理画面から院ごとに設定できます。
体験用のデモで、患者さん側の予約画面と管理画面の両方をご覧いただけます。架空の院の設定で動作するので、実際の予約は発生しません。
ローカル ビジネス リンク(https://support.google.com/business/answer/6218037)/ モバイル ファースト インデックス(https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/mobile/mobile-sites-mobile-first-indexing)。
インターネット利用率は総務省「令和7年版 情報通信白書」(2024年調査/https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd21b120.html)を参照しています。 仕様は変更されることがあります。設定の可否はご利用中のサービスの公式ページでご確認ください。